「……え」
な、なに?初めて、初めてだ。あんな風に怒鳴る扇李
いきなり過ぎて、開いた口が塞がらない
扇李って、あんな風に怒るんだ…冷たく睨むだけじゃなくて…
「………」
以外な一面を見た事にびっくりすると同時に、なんだか
「…扇李」
胸が少し痛い―…
わたし、扇李を拒否し過ぎたかもしれない
扇李は私を守るために、夜…一緒に過ごすことを許可してくれたのに
私ってば、なに自分の感情を優勢して彼に嫌な思いをさせてんだろう
「ねぇ…扇李?」
控えめな声で扇李の名前を読んでも返事がない
「あの、怒ったよね?」
「…」
「扇李…扇李ってば」
「……」
「ごめん…」
「……………」
「扇李…ごめん…っ」
「うるさい、睡眠の邪魔だ」
「………」
彼の声だけが部屋に響く
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