「普通か」
"まぁ、それでよい"そう言いながら、そっと私の方に半分だけ本を差し出してくる扇李
「え?」
「その話しはもう終わりだ。それより、今から沙優に本を読んでやる」
え?…本を?扇李が?
「い、いいよ!私、子供じゃないよ?」
いきなりなんなんだろう?
そんなの、私が施設のみんなにしていたことで
今さら、しかも扇李にそんなことをされるのは、不思議な気分がして、なんか嫌だ
「………」
扇李に反抗すると、私の台詞に視線を胸元に向けて馬鹿にしたように笑う
「馬鹿か、子供相手に無理やり抱いたりなんかするか。我は理性はある」
「いやっ、そ、そーゆう意味じゃなくて」
「うるさい、言うことを聞け。それ以上したらここで抱くぞ」
「!?」
なにを言うの!?
てか、前にもこんな会話をしたような気がする
慌てて頭をふると、満足したように笑い本を最初のページに戻していく
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