「いっ…て!」
「あっ!ごめん」
つい、嬉しくて…病み上がりなのに私ってば何をしてるんだろう
急いで離れると、右汰はまだハッキリとしない視界で私を見つめる
「お前は、また俺に怪我をさせるきか」
ベチッと私の頬を片手で優しく叩く右汰
「そ、そんなつもりは…」
あぁ、どうしよう…
笑っているって、さっき左汰に言ったばかりなのに…
右汰が目を覚ました事が、嬉しくて、嬉しくて…
どうしようもなくて…
「左汰ぁ…っ」
左汰をみると、笑いながら頷いてくれて…
「右汰…良かったっ」
再び右汰に抱きつくと、痛そうに顔を歪めるけど、離れようとしない私に右汰は諦めたように
私の背中をそっと撫でてくれた―――……
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