「沙優様…」
「そんな、左汰が謝ることじゃない。だって、あれは本当のことだから。二人の気持ちも理解しないで、ただ私は自分を攻めた。守ってくれた人が何を考えて、行動してくれたのかも知らずに」
左汰に言われて、考えることが出来た
だから、良かったんだ…
「沙優様…」
「だからね、悪くない。左汰は。むしろ有り難う」
「いえ、そんな」
ううん、本当に有り難うだよ。左汰
左汰のおかげで、相手の気持ちを考えて行動することが大切だって
改めて分かったから…
「ほ、ほら!左汰!立ってよっ」
左汰の腕を掴み、少し強引に立たせると諦めたように左汰が立ち上がる
「本当に、お優しいですね。扇李が言うだけあります」
「え?…」
扇李?
「扇李がなに?」
私の台詞に左汰は首をふり"いえ"と頷いて、そのまま部屋にあるテーブルに向かってあるく
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