「いえ、お礼なら扇李に」
「あ…うん。でもサイさんもありがとうございます」
頭を下げるとサイさんも私に頭をさげて包帯を片付けていく
「さて本日は、どうされますか?左汰は右汰の面倒をみるみたいなので、今日は私が沙優様のお供を致します」
「そ、うなんですか…」
そっか。左汰…大変だろうな…
「昨日の今日ですし、部屋で大人しくしてます。それに…」
「それに?」
「左汰とも色々と話したいことがあるので」
昨日、扇李と話して出した私なりの答え
それが、二人の答えかはわからないけど、左汰に気持ちを伝えるだけ伝えたい
「そうですか。なら、朝食をお持ちしますので、終わったら左汰の所に参りましょう。お送りします」
「はい、お願いします」
私がそう言うと、サイさんは箱を持って朝食を取りに出ていこうとする
・


