―――――……
ガサッ、ガサッ
「えっと、確かにこの辺だったような」
翌日、私はりんごを沢山持って施設の裏山にきていた
さすが、立ち入り禁止になった山だけはある…草は伸びっぱなしで道も以前より悪くなっている
かろうじて、登山道はあるけど、気をつけなくちゃいけないほどの道だ
そんな風に気をつけながら歩いて1時間、"立ち入り禁止"と書かれた看板があり、その後ろにはフェンスでしきられていて、ずーと先には祠が微かに見えた
あったけど、歩けるのは、ここまでか…
さすがにフェンスを越える勇気はない
腰をおろし、私はフェンスの近くにりんごをおく
「えーと…」
こーゆう時って、何回手を叩くんだっけ?一回?二回?
とりあえず二回でいいか…
不安になりながらも、パンパンと手を叩く―…
「赤髪の神様…お供え物ものです。食べてください」
そう囁いた時だった…
「なんだ、せっかく人間が来ないようにしたのに…物好きだな」
「え?」
低くく、高過ぎない声が私の耳に入っていく
だ、だれ?
上から聞こえて来た声に慌てて背後を見渡すと…
「………あ」
大きい木の上に寄りかかりバンッと読みかけの本を閉じて私を見つめる男性がいた
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