それからすぐに、お茶を片付けてテーブルをふき食堂の戸締まりをしてから私は自分の部屋に戻った













「…ふぅ」


部屋に戻るなり、カーテンと窓をあけ、月明かりが部屋を照らして十分過ぎるくらい明るく、電気もつけないでベッドに仰向けになり、さっきの院長様との会話を思いだす


「神様…か」


信じられるような、信じられない話しだった


院長様は本当に物知り、知らない事はないって言うくらい沢山の知恵がある


そんな院長様が言うんだから、神様は本当だ



それにしても院長様の言うとおり、あの神様…寂しかったんだ

そうだよね、一人であそこにいるんだもん

寂しいにきまってる…孤独がどれだけ悲しい事かある程度は私にだってわかる

両親をなくした時、その辛さを味わったから



「あ!…そうだ」


確か、りんごを見たことがないって珍しそうだったっけ

あの時、一個あげたけど寂しくないようにりんごを持っていこうかな…立ち入り禁止の近くまでは多分いけるから


「うん…」


そうしよう!


そんな事を思いながら、私はゆっくりと目を閉じて眠りについた





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