ようは…私は扇李に抱かれて正式な花嫁になった
だけど、扇李はいままですぐに抱く事はなかったのに、私を抱いた
だから、右汰さんは驚いてたんだ
ううん…それだけじゃない、私が扇李の選んだ花嫁って事にもびっくりしてる
てか、なんでそんな大事な話をサイさんはしてくれなかったんだろう
「では、理解してくれたので、ここからは我々の話しなのですが…」
チラと左汰さんが右汰さんをみると、右汰さんは眉間にシワをよせ左汰さんを睨む
「絶対ぇ、いやだ」
「右汰、これは決まってることだ」
「あぁ、そうだな。だけどそのせいで俺達がどれだけ苦労したかお前だって同じだろ!」
「沙優様がそうだとは限らない」
「所詮、女じゃねぇか」
言い合う二人
な、なにをそんなにもめるの?
なんか…いい感じ、じゃない
「あの」
「だから、左汰は甘いんだ」
睨んでいた視線が私に移る
「え?」
「俺達はな、犬神一族なんだよ。犬ってのは主人に忠実な生き物だ」
「………」
「だけど、俺はお前を主だとは認めねぇ。例え、それが一族の務めだとしても、俺はお前に従うつもりはねぇからな!」
そう言う右汰さんの言葉に私は思わず、苦笑いをしてしまう
.


