「そして、王の間での面会から1ヶ月以内に扇李と身体を重ねなければ、花嫁としての資格を失い、2度と花嫁になることは出来ません」
「…………」
「今まで、扇李はその約束を破ったり、例え身体を重ねても、自ら花嫁を切り捨てて来たのです。そんな事をしていて老役達も焦ったりしていた所に沙優様が来たのです」
「…………」
「扇李が選んだ花嫁、この宮殿関係者はみなそれを知っています」
「ちょっと待って!俺以外な!!」
今まで黙っていた右汰さんが大きい声で叫び、舌打ちをしながら鼻をつまみ、私に近寄ってくる
「つーか左汰、お前俺を無視して色々話しすぎだろ」
「別に構わない。扇李が1日もしないうちに抱いたんだ。そうなると沙優様は花嫁候補じゃない。正式な花嫁だ。そうなると話す義務もある…俺達にとってもその方が都合がいい」
「ま……それもそうだけどよ」
「沙優様、右汰が言ったのはすべて今までの事から言ったことですので、理解して頂けましたか?」
左汰さんにそう言われ、私は頷く
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