な、なんなのこの二人は?
「あ、…の~」
「あーあ!まぁ、喰われたってことは、この女も近々花嫁じゃなくなるって事だし、また適当にやり過ごすしかねぇな」
「あぁ、そうだな。全く…毎回扇李の気まぐれに付き合わせられるのもいい加減にして欲しい」
「……え?」
ちょっと、待って。花嫁じゃなくなる?
右汰さんの言葉に私は耳を疑った
なにそれ、だって…扇李はお前が花嫁だと言う事を忘れるなって言っていた
なのに、花嫁じゃなくなるの?
「あ、あの!それ、どーゆう意味なんですか!?」
花嫁じゃなくなったら、皆を守れない!だから、扇李に抱かれたのだって我慢したのに…そんなのあんまりだ
慌てて右汰さんに近寄ると、眉間にシワを寄せながら手で追い払う仕草をする
「ちょ!近寄るな!扇李くさいんだよ!」
「あ…で…でも」
その場所で立ち止まり、右汰さんをみる
「なら、近よらないんで…さっきの意味を教えて下さい」
「さっきのことだぁ?」
「花嫁じゃなくなるって事ですか?沙優様」
「あ、はぃ…」
左汰さんに小さく頷くと右汰さんが微かに顔をゆがめる
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