「愛蘭ちゃーん。あなたのお顔。とぉーっても恐いわよぉ?」 うわ…… 来ちゃった。 逃げなきゃ。 くるっと背を向けて歩きだそうとした私の腕をしっかり掴んだこの女。 「なっ!!、絶対やだから。」 私の声なんて聞こうともしない。 「今日こそは、蓮様にご挨拶なさい。」 なにが“蓮様”だ。