「…拓哉、私ね―――」 「……早く家入りな。もう遅いから。」 私の声は拓哉の声に掻き消された。 「……うん。帰り道、気を付けてね。」 「ありがとな。」 そんなやり取りをしている間に家の扉が開く。 「おかえりなさいませ、愛蘭様。」 「……ただいま。」 「愛蘭ちゃん、ご飯できてるわよ?お風呂、入ちゃってね。」 笑顔の青華さんに迎えられて。 「はい、青華さん。」 青華さんの横を通り過ぎようとした時、 「あ、愛蘭ちゃん。蓮知らない?帰ってないのよ。」 蓮が帰ってない? そんなはず…………