『仰せのままに、お嬢様』《完》

――――は?

な、何だか堅苦しい言葉が
多くて、ピンとこなかったなぁ。


「ごめんなさい……。
ちょっと、わかんない」


おずおずと言ったあたしに、
楓さんが『それでは』と
言い直した言葉は、


「端的に申し上げれば、
私と街へ出かけましょう、
ということでございます」


「なっ――――」


楓さんと街へ? え、嘘?

街ってどこっ!?

ていうか、この燕尾服の
男の人と外を歩くの!?


「い、嫌だよっ。

そんなのすっごく
目立つじゃない!」


パパ達の前だということも
忘れて、ティーカップを
乱暴に受け皿に戻す。


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