『仰せのままに、お嬢様』《完》

すると香奈枝は、なだめる
ようにポンポンとあたしの
肩を叩いて、


「ゴメンゴメン。

いや、大変なのはわかるよ。

いきなり、四六時中
男と一緒にいるはめに
なっちゃったんだもんね」


「そうなの。

ムリだよ、耐えられないよぉ」


隣り合った香奈枝にすがり
つくようにして、あたしは
弱り切った声で言った。


でも次に香奈枝が言った言葉は、


「だからさ。あたしが
コンパ誘った時とか、
勇気出して来てれば
よかったんじゃん」


「え? そ、それもムリだよ」


あたしが男嫌いと知って、
入学当初から香奈枝も気を
つかってくれてた。


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