『仰せのままに、お嬢様』《完》

何とかごまかされてほしいと、
強引に言い張ってみた。

だけど、次に楓がとった
行動は――…


「では――私がこのような
ことをしても、平気ですか?」


ふわり。羽のように広がった
長い両腕が、優しくあたしの
体を包み込む。


「―――――っ!!」


どっかん、と、頭の中で
音がした。

ほのかに香ってきた
フレグランスの匂いに、
麻薬みたいにクラクラする。


「ちょっと、楓っ……!」


「おや、どうなさいました?
平気ではございませんか?

以前にも一度、このように
いたしました。意識して
いらっしゃらないのであれば、
もうお慣れでございますよね?」


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