『仰せのままに、お嬢様』《完》

「話なんて……ないよ……」


結局そう言ったけど、楓は
グッと顔を近づけて、真正面
からあたしを覗き込んできた。


「――本当でございますか?」


「え? あ、ぅ………」


「では私からお尋ねいたします。

本日のリリカ様は、明らかに
私を意識していらっしゃる
ようにお見受けいたします」


「―――――っ!!」


どうしよう。
バレちゃってるよぉっ。


「――そ、そうかなぁ?」


「ええ。それは、ものすごく」


「そ、そんなことはないと
思うんだけど……」


「ですが、私が触れようと
すると明らかに動揺して
いらっしゃいます」


「……そ、そんなこと
ないよぉ?」


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