『仰せのままに、お嬢様』《完》

はいすみません。車が
停まったことすら、
気づいてませんでした。


「本当に、いかがなさったの
ですかリリカ様。

ご気分が優れませんか?
しかし――…」


楓の右手がスッと伸びる。

逃げる間もなく、あたしの
おでこに触れた。


(さ、触るとかっ……)


緊張度、瞬間的にMAX。
ビクッと首をすくめて、
あたしは硬直しちゃう。


「……………?」


あたしの反応に不思議そうな
顔をしながらも、楓は
『やはりお熱はございませんね』
と言った。


「少々頬が赤いようで
いらっしゃいますが……」


それはあなたが触ったからです。

とはとても言えないから、
あたしはごまかすように、


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