『仰せのままに、お嬢様』《完》

お母さんみたいな口調で
言って、『よかったよかった』
とコクコク頷いてる香奈枝。


あたしは、言葉が出なかった。


楓のこと色々考えてたら
いつの間にか速くなってる
心臓が、胸の中で主張してる。


トクン、トクンって。

自分の気持ちを、
叫ぶみたいに――…。



(あたし――ホントに楓の
ことを……?)


信じられない。


でも、さっき気づいた。


あたしは、楓が楓だから、
これからも一緒にいたいん
だって。


この間は楓に『男嫌い克服
とか関係なしに』なんて
言ったけど、違う。

正解は、『執事だなんて
関係なしに』だ。


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