『仰せのままに、お嬢様』《完》

……それはすごく寂しい。

というか、嫌だ。


想像しただけでも、泣き
そうになっちゃうくらい――。


「ちなみにお庭も手放すから、
幹生君とも会わなくなるん
だけど。

それって、同じ寂しさ?」


香奈枝の声に幹生君の顔を
思い浮かべる。


「うーん……」


幹生君と会えなくなるのも、
もちろん寂しい。子供の頃
から仲良しで、気心知れてるし。


寂しいけど――楓で想像
した時のような胸の痛みは、
感じないかな……?


そう例えば。幹生君だったら、
一晩寂しくて泣いた後、
泣き笑いで『今までありがとう』
って言えそう。


_