必死の思いで見つめたんだ
けれど、楓はそんなあたしを
見ながら、ゆっくりと首を
横に振る。
「執事失格な理由は、それ
だけではございません。
リリカ様のお涙を……私は、
嬉しいとすら感じて
しまっているのです」
「え………?」
――嬉しい? それって……。
「リリカ様がこれほどまでに
私を案じ、探し求めて下さり。
そうして再会できた今、
安堵の涙まで流して下さる。
そのことを私は、嬉しいと。
執事にあるまじき、ゆゆしき
ことでございます……」
そう言って、本当に楓は
物憂げに瞳を伏せてしまう。
「そ、そんなの――」
_
けれど、楓はそんなあたしを
見ながら、ゆっくりと首を
横に振る。
「執事失格な理由は、それ
だけではございません。
リリカ様のお涙を……私は、
嬉しいとすら感じて
しまっているのです」
「え………?」
――嬉しい? それって……。
「リリカ様がこれほどまでに
私を案じ、探し求めて下さり。
そうして再会できた今、
安堵の涙まで流して下さる。
そのことを私は、嬉しいと。
執事にあるまじき、ゆゆしき
ことでございます……」
そう言って、本当に楓は
物憂げに瞳を伏せてしまう。
「そ、そんなの――」
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