『仰せのままに、お嬢様』《完》

「本当にすまない。部下が
勝手にやったことだが、
全て私の責任だ」


「――わかっています。

マリーノ家の当主ともあろう
お方が、引き際を見誤られる
とは考えておりませんので」


楓のその言葉に、マリーノ
さんはもう一度深々と頭を
下げた。


楓は穏やかな声で『頭を
あげて下さい』と声をかけ、
次に、部屋全体に顔を
巡らせて言う。


「よろしければ少々、我が
主と二人きりにして頂いても
よろしいでしょうか?

鴨井様にもご助力を頂いた
うえで、申し訳ないのです
が……」


幹生君は一瞬目をパチクリ
させたけれど、すぐに
ニコリと笑って言った。


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