『仰せのままに、お嬢様』《完》

「うん。椅子に隠れて
ちゃんと見えなかったけど、
片方は多分燕尾服だったって。

そんな恰好で外に出る人、
そういないだろうから」


幹生君も深く頷いた。

そう思ったから、彼も
わざわざ直接来てくれたんだ。


確証はない。

でもこれは、神様が与えて
くれた一筋の光かもしれない。


「喫茶店で、お金持ちっ
ぽい人と……」


その相手というのは、
一体誰なんだろう。
本当に遼人さんなんだろうか。


そしてあたしにも朝子さん
にも秘密にして、楓はその
人とどんな話をしてたの?


せっかく手に入った手がかり。

あたしは、どうすればいい?


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