『仰せのままに、お嬢様』《完》

「気になる話!?」


気は急いたけど、こんな
玄関先で幹生君を立たせっ
ぱなしなのは申し訳ない。

まずは中に通し、家族とも
リビングで合流してから、
幹生君が話してくれた
ことは――。


「友達からメールが来たんだ。

今日の夕方、駅前の喫茶店で
やたら礼儀正しい黒服の
男が、誰か人と会ってる
ところを見たって」


「――――っ!?」


ドクンッと胸が跳ねる。


あたしは掴みかかるように
幹生君に叫んだ。


「それが楓なのっ!?」


「いや、ごめん。そこまでは
わからない。

友達が言うには会ってた
相手もお金持ちそうで、

お前が専属で行ってるお屋敷の
人もそんな感じなのかって、
面白おかしくメールくれた
だけなんだ」


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