『仰せのままに、お嬢様』《完》

「フン……破談にしろと
でも言う気か?

叔父様の希望でもあるんだぞ。
執事にそんなこと言う権利が
あると思ってるのか?」


遼人に驚いた様子はない。
もちろん、彼もその程度の
ことは予想がついていたの
だろう。


だがその後の楓の言葉は、
少なからず遼人に驚きを
与えることとなった。


「そのようなことは、私も
重々承知致しております。

ですが、私はリリカ様の執事。
この縁談が本当にリリカ様に
とってよき事であるのか、
見極める必要がございます」


「見極めるだって? 
何を偉そうに――」


「それが私の務めでございます。

失礼ながらこの数週間、
あなた様の様子を伺い、
多少の調査をさせて頂きました」


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