『仰せのままに、お嬢様』《完》

それとも……こんなふうに
連日あたしを誘いに来る
ことにも、何か理由が
あるんだろうか。


あたしはチラリと楓を
見ながら、おずおずと
遼人さんに切り出した。


「あたし、約束したつもりは
ないんですけど……」


疑惑の件を抜いても、
これっぽっちも行きたくない。


楓もスッと近づいて、
助けに入ってくれる。


「久賀様。重ね重ね失礼
ではございますが、レディの
ご都合を確認もせずご自宅に
おいでになるのは、
いかがなものかと」


「何ぃっ? 俺とリリカ
ちゃんは縁談中の仲なんだぞ。

誘うために家を訪ねて
何が悪い!?」


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