『仰せのままに、お嬢様』《完》

「そ、そうなんだ……」


直そうよ、幹生君。
まったく、本当に昔っから
のんびり屋さんなんだから。


そんなことを考えてたんだけど、
それを見透かしたように
楓にピシャリと言われちゃう。


「リリカ様こそ、時計を
持ち歩かれてはいかがですか。

お時間の確認程度、ご自身で
なさるべきかと存じます」


「う……ご、ごめんなさい……」


腕時計をつけるのが苦手
だから、携帯が時計代わりの
あたしなんだけど。

たしかに、つい人に時間を
尋ねて済ますことが、よく
あるんだよね。


シュンとうなだれて、
あたしは楓と一緒に屋敷へ
戻った。


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