『仰せのままに、お嬢様』《完》

「―――――は?」


一瞬、言われた意味が頭に
入ってこなかった。


誘拐犯ならさっさとあたしを
さらっていくはずが、話し
かけられただけでも驚きなのに。


(ど、どうして楓さんの
ことなんて聞くの――?)


「答えて下さい。あの人は
どう見ても、ただの執事
ではない。

何か、特別な関係なのですか?」


「とっ、特別っ!?」


特別って何? どういう意味!?


あたしは泡を食って、
やっぱり答えられない。

と、香奈枝が思い切って
口を開いた。


「なんでそんなこと聞くのよ?

あんた、何者なのっ!?」


「――わ、私は――…」


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