『仰せのままに、お嬢様』《完》

「……は、はぁ……」


あたしはこっそりと
ため息をついた。


ホントに、遼人さんとの
会話は疲れる。

押しつけられる好意が、
重いというかなんというか……。


(気に入ってるって言うけど、
あたし、昔から人見知りで
そんなに伯父様伯母様とも
仲いいってほどじゃないん
だけどな……)


やれやれと首をすくめた時、
香奈枝が気をまわして
『ほら早く行こ!』と
あたしを引っ張り、遼人
さんから引き離してくれた。


香奈枝と二人先頭になって、
通路を移動する。

そしてそれをすぐ後ろから
追いかけてくる遼人さん。


――――と、あれ?


「楓?」


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