『仰せのままに、お嬢様』《完》

――それからしばらく、
四人で順路に沿って絵画を
見てまわった。


遼人さんは楓さんに負けじと
エスコートしようと試みてる
ものの、もはや絵画について
それほど知識がないのは
バレバレ。


というか、彼にとっての
知識は『高いか安いか』、
『人気があるかないか』、
『買えるか買えないか』とか、
そんなことばっかりなんだ。


もちろんそれも知識と
言っていいんだろうけど――
でもこの美術館でそんな
こと考えながら絵を鑑賞
するなんて、無粋だよね。


あたしは適当に相槌を打ち
ながらも、ほとんど右から
左へと聞き流してた。


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