『仰せのままに、お嬢様』《完》

そしてポンとあたしの肩に
手を置いて、『俺が色々
教えてあげるよ』と言った。


会話が落ち着くと、再び
香奈枝が耳打ちで、


『ね。さっき楓さん、
嫌味言った?』


『……のかな。
そんな感じにも聞こえたね』


『ひゅ~っ。やっぱそうだよね!

楓さん、けっこう
やるじゃーん♪』


香奈枝はニヤニヤして相当
楽しそうだ。


あたしもホントは意外だった
から、ひそかに驚いてた。


出会った頃は、ただひたすら
慇懃無礼なだけの人だった
けど、いつの間にか、徐々に
楓さんの“感情”っていうのが
見えてきてる気がする。


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