『仰せのままに、お嬢様』《完》

『ねぇ。話は聞いたけど、
で、結局どこに行くの?』


香奈枝がコソッと耳打ち
してくる。

だけどあたしは困り顔で、


『わかんない……』


「――どうなさいましたか?

本日は、〇×美術館の近代
アート展に行かれるご予定
では?」


「え―――…」


急に楓さんが口を挟んできて
驚いたけど、すぐにハッと
気づいた。


私に任せろって言って
くれたもんね。もう今日は、
とことん楓さんを信じよう。


「――そうそう。
よろしくね、楓」


話を合わせて頷いて、香奈枝と
アハハッとごまかし笑いを
してると、右側から遼人
さんの声が飛んでくる。


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