『仰せのままに、お嬢様』《完》

楓さんのことを知ってる?


どうして? と思ったら、
遼人さんは細く整えた眉を
キッと吊り上げて、


「お父様から聞いたんだ。

リリカちゃんの男嫌いを
治すために、わざわざ
イギリスから執事を
呼び寄せたなんて言うから……

俺、いてもたってもいられ
なくてすっ飛んできたんだよ!」


「え……?」


ということは、今日の
目的はそれ?

でも、


「いてもたっても――って、
どうして?」


ぎこちない笑顔で聞いたけど、
遼人さんの顔はますます
険しくなった。


「どうしてって!

だって水臭いじゃないか。

そんなこと、見ず知らずの
執事に頼まなくたって、
俺という男がいるのに!」


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