牢屋越しから殺気立ってる私を舞歌がなだめる。
「まぁまぁ羽鳥さん。落ち着いて下さいよ。山口さんも悪気があってやってる訳じゃないんでしょうし」
「悪気はなくても私をからかう気は満々なんだよ。こいつの場合」
「そうなんですか山口さん?」
「舞歌ちゃんも羽鳥と仲良いんだから知ってるだろ?こいつは一見、冷たい人間のようだけど以外に単純で愉快な人間なんだ」
「ああ、確かに」
「納得するな」
渋い顔をしたまま舞歌をたしなめる様にして突っ込みを入れる。
単純と言われたことも聞き捨てならない。
大体、私はからかわれることが大嫌いだ。
山口はそんな私達二人を眺めながら薄汚れた地面に腰を落ち着かせると「どうせ、やる事ないんだし夜勤の終了までだべってようぜ」と二人に持ちかけた。
嘆息したが「まっ良いだろう」と頷いて、腰を落ち着かせる。
舞歌は最初からその気満々だった様だがな。

