「お笑いのセンスが、か」
「違いますって。踊りですよ踊り。だからもうそんなに怒んなくたって良いじゃないですか」
「別に怒ってなどいない」
そう言いながらも大人げもなく眉間にしわを寄せて、そっぽを向く。
「ターンの時は重心を真ん中に置いて、上半身の振りに注意すると巧くいきますよ」
言葉通りに舞歌がターンを披露する。
いや、言ってる事を理解するのは容易いが実際にやるのは実際それをやるのは数倍難しい。
重心を真ん中に置いて、腕の振りに注意、か。
その指示通り注意してターンを演じてみる。
するとスムーズに回転でき、たと思ったのだが一回転半でその勢いを止めてしまった。
「何やってんだ?」
「あ」
目前では腕組みで怪訝な表情の山口。
こほんっと咳払いをして、先程の醜態を誤魔化そうとする。

