月下の踊り子




「おっ」



何だか足の軸が回転に付いていけず、物の見事にずっこけた。


プラスアルファで後頭部痛打という余分なオマケ付き。



「あははははっ」

「笑うなっ!」



舞歌は激痛に耐えている私の心配なんて微塵もせず、割と遠慮なしに笑い飛ばした。


やれと言ったのは舞歌なのに結構非道い対応である。


無言で立ち上がり、埃を払いながらコホンッと咳払いすると――。



「二度とやらん」

「一回失敗したからってそんなに投げ出す事ないじゃないですか。たかが一回、転んだだけ――ぷぷっ」

「だから笑うなっ!もう絶対やらん」

「あははっごめんなさい。私が悪かったですって。でも羽鳥さんセンスありますよ」



未だに笑いを必死に堪えながら舞歌がフォローを入れる。


今更、無駄な様な気もするが。