月下の踊り子





舞歌と出会わせたきっかけ。


そう、幻想的な踊りの披露。


軽快なステップを踏む。


非の打ち所のない完璧な踊り。


それを祝福するかのように外には小さな雪がちらついていた。


踊りが終わり、丁寧なお辞儀で公演終了。


ささやかな拍手を踊り子に送った。



「相変わらず素晴らしいな」

「えへへっ」




照れくさそうに舞歌が鼻の頭をかく。


本当に良かった。その柔らかな微笑みを見てそう思った。


もうすっかりいつもの舞歌に戻っている。


一時はどうなるかと思ったが本当に良かった。



「舞歌はその踊りでハリウッド進出――なんて考えてたのか?」



唐突に質問を投げ掛ける。


あまり詳しくはないが私の中でエンターティナーの最高峰はハリウッドに結び付く。