牢の端で怯えている舞歌に目を向ける。服は破られ、見るも無残な姿だった。
どうしてこんな事に……。
見回りを自分の方が後にしていればこんな事にはならなかったのだろうか。
そうしたら宮沢も寝ている囚人の牢の中に入ったりはしなかっただろう。
自分の行動を省みても時、既に遅し。
いや、まだギリギリで間に合った方か。
「舞歌」
労わる様に優しくそっと手を差し伸べると――。
「触らないでっ!!!」
その手を舞歌は力強く払った。
「お願い、ですから私に……触らないで下さい……」
ガタガタと震えながら、舞歌は私を拒絶した。
払われた手が痛い。
だが、舞歌の方が何倍、いや何百倍も痛いだろう。
「舞歌……」
自分は何て愚かな人間なんだろう。そう思った。
舞歌がこんなにも怯えているのに、掛けてやる言葉も、とるべき行動も思いつかない。
一旦戻って、舞歌の着替えを持ってくると、結局、舞歌に何もしてやることが出来ず、無言で牢から出て行った――。

