抵抗しようとも醜く太ったその身体が覆い被さり、無理やりその屋敷の主人が私の唇を奪う。 苦い唾液の味。 嘔吐感がこみ上げて来る。 送られた唾液を吐き出すと機嫌を損ねたのか主人は私の首を絞めた。 そのまま服を脱がされていく。 この服は俺の物だからどうしようと俺の勝手だ、と勝手な理由を付け加えながら。 苦しくて――。とても苦しくて――。 必死になって近くにあった何かを掴み、主人の頭を殴りつけた。 そのまま動かなくなった屋敷の主人。 私の手にあった灰皿にはべっとりと赤い血が付着していた。