確かに見えない部分があるからこそ、その人をもっと深く知ろうとする。
外面だけで人の全てが暴かれるのならばこの世に争いごとは生まれないだろう。
合わない人間には関係を持たず、その存在を空気か何かと考え消してしまえば良い。
だが争いのない世の中なんて停滞しているのと同じだ。
争いでしか学べないものもあるはず。
やがて争いごとのない世界の停滞は衰退と連鎖する。
そしたら世界はやがて本当の意味で死を迎えてしまう事だろう。
「だから羽鳥さんも私の事もっともっと知りたいと思ってくれてますよね?」
「いや、別に」
「ショックです!羽鳥さん私を弄んでただけなんですね」
「いや、どうしてそうなるんだ?」

