【短編】虹の端っこの、キミ。





「疲れてない?」


「全然」




ほんと都合がいい体だな。


俺の体は、日和のために出来てんのか?




「じゃあ、もっと頑張って!」


「ハァ?何言っ…」


「あのバイクを追い越すくらい!」


「無茶言うな」


「陽ちゃん、ファイト!」


「〜〜ッ、振り落とされんなよ!」




まぁ、それも悪くないかもな。




「キャー!速い速いっ!」




日和がこんなにも楽しそうに笑ってくれるなら。




「陽ちゃん、すごぉい!」




俺の後ろで歓声を上げる日和に、俺は小さく笑った。


やっぱり変わってねぇや。


一段と強く、ペダルを踏む足に力を込めた。