【短編】虹の端っこの、キミ。





「日和?」




俺の声に、日和はビクッと肩を震わせた。


そして、ゆっくりと顔を上げる。


その顔を見た俺は―――。




「陽、ちゃん…」




勢いよく日和から離れた。


あ…


危ねぇ…っ!


バクバクと鳴り響いている心臓がうるさい。


俺を見つめる瞳には、うっすらと涙が光っていた。


もう何なんだよ、コイツ…!


可愛すぎんだろっ!




「やっぱり陽ちゃんはすごいや。ちゃんと日和のこと、キャッチしてくれた」




ありがとう。


そう言って笑顔を見せながら近づいてくる日和に、理性がぐらつく。




「あ、あぁ。それよりも早く行くぞ。虹が消えちまう」


「あっ!そうだった!陽ちゃん、早く!」




…おいおい。


俺の言葉に日和は思い出したように走り出した。


その後ろ姿を見て、小さく笑う。