「ねー真白くん」 ある休み時間。 わたし、上原 夕紀(カミハラユキ)。 ごく普通の高校二年生。 今わたしは隣の席の男子に話しかけている。 その理由はたった1つ。 わたしがその男子のことが好きだから、なんだけど… 「ねー、真白くんっ」 どうやらその男子はわたしの声が聞こえてないらしい。 わたしの席とは反対側の窓の外をぼーっと見つめている。