美麓は藍に手を引かれて建物の中に入る。
連れて行かれたのは
甘い香りが漂う真っ白いエントランス。
格調高い赤のソファーや淡い光の射し込む綺麗な窓。
「春川。俺は苑崎藍。
ファッションブランドの社長をしている。」
(ファッションブランド…)
「で?」
美麓は赤のソファーに座らされる
「READYというブランドをしってるか?」
「…知ってます…」
(高級ブランドだよね…)
「READYで香水を作っていてその広告モデルを探していた。」
「はあ…」
「おまえにそのモデルをやってもらうんだよ」
「は……??あたしがモデル?」
「だからそう言っている。」美麓は勢い良く立ち上がって首を振った。
「無理無理無理!!
あたしマジでブスだから。」
藍は溜息をついて美麓をソファーに座らせた。
「お前は綺麗だ。
俺が言ってんだから間違いないだろ。」