藍の仕事は12時過ぎまで掛かるらしい。

その間、美麓は杏南と一緒に買い物に行っていた。

美麓は洋服の手持ちが少ないために、今日も制服だった。
そのため藍がREADYの洋服を無料で美麓に提供してくれた。


買い物が終わって美麓と杏南は綺麗なカフェに入る。

「美麓チャンってまだ高校生でしょ?」
杏南はメニューに目を通しながら美麓に聞いた。
「はい。」
美麓は始めに出された冷水を飲む。

「モデルの世界ってとても大変なのよ。
でも非日常的な事が体験出来るし、新たな自分に出会えるし…勿論辛いことも絶対あるの。
辛い時は抱えないで藍とか大和くんとかに相談して。
勿論あたしにもね。
爽は業界の事に詳しいから分からないことは聞いてみて。」

杏南は美麓に笑い掛ける。
美麓は杏南の優しさに感謝する。

「ありがとうございます。」
「いえいえ。んじゃここはあたしが奢るから好きな物頼んで。」
杏南は美麓にメニューを渡す。

「え…いいですよ…」
杏南はニカっと笑って
「出世したらお願いね♪」
と言った。