そうこう考えを巡らせていると不器用な自分でも蝶々結びができるくらいの時間は経つ。 さぁ、気をとりなおして行くか。この時期では珍しい晴れの休日を謳歌してやる。 膝に手を当て立ち上がろうとしたとき― ドンッ。 「きゃっ……」 「おわっ…」 ずしんと背中に何かが倒れ込んできた感覚。 予測してないその圧力に体が前に倒れる。 本能的行動。 自然と腕が前に突き出る。