つないだ手。

次の日の昼店長は起きて
私の変わり果てた顔を見て

「こんなぐちゃぐちゃなら
誰も結菜に手出さないね」

と言って
私を縛っていた紐を
ほどいた。


甘いな、私逃げるのに。

と思った。


だけど…

その日店長は仕事に
行かなかった。


ずっと私のそばから
離れない店長。


愛してる…愛してる…

と何回も私に言いながら

私を抱いた。


鼻血は止まったけど
鼻の痛さは限界だった…

鏡を見たら

鼻は二倍に腫れあがって
口の横は切れて血の固まり
がついていた。

目の周りは真っ青だし

悲惨だった。


こんな顔で私が外に出たら
店長は捕まる。

だから絶対私は
逃がしてもらえないな

と思った。



この際、店長のことを
一途に愛せばいいんじゃ…

とまで思い始めた。