つないだ手。

私は隣に座るヒロくんの
手を握った。

ヒロくんは
花火を見ていたから、

私が握った手を
振り払わなかった。

だから私はそのまま
ヒロくんの手を握りながら
花火を見た。


好きだよ…

やっぱり大好きだ…


どうして忘れられないの?



この時、

手は握ったままなのに、

隣に、すぐそばに

ヒロくんはいるのに、


すごくすごく

ヒロくんを遠く感じた。



もう二度と

この人が私のものに
なることはない。

未来がない私達。


いつか…きっと

お互い誰かと結婚して、

ただの過去になるんだ。



ねぇ、ヒロくんは
それでいいの?

あなたはこうして、
私の隣に居ても

苦しくないの……?


ただの友達に戻れる位の

気持ちだったの………?



ヒロくん…

私、苦しいよ………

助けてよ………