つないだ手。

私が暴れなかったから
殴られたり服を破られたりは
しなかった

だけどきちんと
深く心に傷がついた。


もう私に頑張る力は
残っていなかった。




「帰っていいぞ。

あ、サツ行きたきゃ行け。

どうなってもいいならな」

「行きませんよ」


私はそう言ってホテルを出た。

少し明るくなった空。


涙も出なかった。

泣くだけ無駄だ。

泣いたって誰も
助けてくれない。




ヒロくんと居た時
素直に泣けたのは

泣けば抱き締めてくれるって
わかっていたから。


そっか。

最後にヒロくんが言った
「泣くな」は、
もう抱き締められない
っていう意味だったんだ。


私にはなにも
残ってないや……