つないだ手。

「ねぇ、俺の話、

聞いてくれる…?」


私があげた香水をつけた
大好きなヒロくんが
私を後ろから抱き締めて
そう言った。

「なに…?」


「 俺…

結婚しようと思ってた女が
居たんだ…


そいつ、


妊娠してさ。


俺、嬉しくて。

一生守ろうって思った。


妊娠したって聞いて
そいつとお腹の子と
一緒に撮った最後のプリクラ…

結菜見たよな?」

「うん…」

「俺、かなり浮かれてさぁ、

婚姻届も次の日取りに行った。

んでプロポーズしようって
思ってた時…

流産したって連絡が来た。」


「…えっ」

「あいつ…お前と
同じ仕事してたんだよ。」

「風俗…?」

「うん。

しかも、デリヘル。

本番もしてたらしい。

妊娠したのに
あいつは仕事を続けた。

そして、客に抱かれてる時
出血してそのまま流産。

だから実際
俺の子だったのかも
わからない。」


私は黙って聞いていた。

ヒロくんの過去…

悲しすぎて辛すぎて

私にはかける言葉が
見つからなかった。