ボールの持ち主の、最大の災難と言えば
強打者が、手加減をしない馬鹿力で、場外ホームランを打ち
そのボールが、口やかましいおやじの家のガラスを割って、中に飛び込んだ時である。
とっさに、1人を残して、クモの子を散らす様に、みんな逃げて行ってしまい
結局、謝って、ボールを貰いに行くのは、持ち主の子である。
みんなが、社宅の陰に隠れて、様子をうかがっていると
その子は、何度も家の前をウロウロとしていたが
やがて、意を決して、家の中へと入って行った。
「バカヤローッ、どうしてくれるんやっ」
と、怒鳴り声が聞こえて来るか、と思いきや、至って静かなもので
しばらくすると、その子は、ボールとお菓子の袋を持って
にわかせんべいをかじりながら、にこにこ顔で出て来て、こう言った
「『みんなは逃げたのに、たった1人で謝りに来て、お前は感心や、偉いぞ』と褒めてくれたたい」
そんな事なら、真っ先に行くべきであった、と、その場の誰もが思ったものだ。
強打者が、手加減をしない馬鹿力で、場外ホームランを打ち
そのボールが、口やかましいおやじの家のガラスを割って、中に飛び込んだ時である。
とっさに、1人を残して、クモの子を散らす様に、みんな逃げて行ってしまい
結局、謝って、ボールを貰いに行くのは、持ち主の子である。
みんなが、社宅の陰に隠れて、様子をうかがっていると
その子は、何度も家の前をウロウロとしていたが
やがて、意を決して、家の中へと入って行った。
「バカヤローッ、どうしてくれるんやっ」
と、怒鳴り声が聞こえて来るか、と思いきや、至って静かなもので
しばらくすると、その子は、ボールとお菓子の袋を持って
にわかせんべいをかじりながら、にこにこ顔で出て来て、こう言った
「『みんなは逃げたのに、たった1人で謝りに来て、お前は感心や、偉いぞ』と褒めてくれたたい」
そんな事なら、真っ先に行くべきであった、と、その場の誰もが思ったものだ。

